テレワークのイメージ

コラム

テレワーク・デイ働き方改革

2018年7月のテレワーク・デイ、どんな規模・業種の参加が多かった?

昨年に続き今年7月に第2回が開催された「2018年 テレワーク・デイズ」。事前に登録した1260の団体が数日間テレワークを実施したことになる。そもそも何を目的とした取り組みなのか?どんな企業が参加したのか?次回2019年7月での参加を考える企業がまずすべきことは?など、基本から解説します。

テレワーク・デイとは:2020年7月24日に向けて働き方改革を加速する“国民運動”

総務省、厚生労働省、経済産業省、国土交通省、内閣官房、内閣府が東京都及び経済界と連携し、2017年7月24日に第1回が開催されたテレワーク・デイ。公式ホームページの「テレワーク・デイとは」の欄には「実施の背景と目的」「実施内容」について下記のような内容が記されています。

◆実施の背景と目的

2020年の東京競技大会でも、国内外から大勢の観光客が集まり、大会会場周辺で大変な交通混雑となることが予想されるため、ロンドン大会の成功にならい、2017年から2020年までの毎年、開会式に相当する7月24日を「テレワーク・デイ」と位置づけて、テレワーク一斉実施の予行演習を呼び掛けて参ります。オリンピック・パラリンピックを契機として、全国的にテレワークの普及が進み、働き方改革のレガシーとなることを目指します。

◆実施内容

7月24日は、テレワークが可能な企業において、朝の通勤電車や自家用車等を極力利用せず、始業~10時30分まで、テレワークの一斉実施またはトライアルをしていただきます。テレワークの形態は、在宅勤務、モバイルワーク、サテライトオフィス勤務のいずれかを、業務実態に合わせて採用してください。

テレワーク・デイ|働く、を変える日|2017.07.24より引用

つまり…期間中の交通混雑回避のほか、BCPの確立、生産性向上、ワークライフバランス改善など、大きな成果を収めたロンドンオリンピック・パラリンピック競技大会(2012年)に倣い、2020年東京競技大会に向けて段階的に取り組む、働き方改革の国民運動、それが「テレワーク・デイ」です。

参加団体(企業)の業種・規模:情報通信業が1/3、1万人以上の大企業が過半数を占める

公式ページによれば、昨年の第1回は922団体、今年開催されたばかりの第2回は1260団体の参加があり、それぞれテレワークを実施したことが報告されています。第2回の参加団体(企業)の業種を見ると、情報通信業が最も多く約1/3を占め、サービス業(18.6%)、製造業(9.4%)が続いています。規模別にみると1万人以上の大企業が1/2強と圧倒的で、1000~1499人(15.5%)、100~299人(13.7%)、300~999人(13.3%)となっており、企業数では中小・零細企業が圧倒的に多いことを考えると、中堅規模以上の参加意欲の高さが際立っています。

テレワーク・デイズ参加団体 業種上位20件のグラフ(2018)

テレワーク・デイズ参加団体 企業規模分布グラフ

2018年テレワーク・デイズ 参加団体集計データより引用

テレワークの実施には、社外から社内システムにセキュアにアクセスするためのネットワークや、コミュニケーション&コラボレーションのためのツールなど、様々なICTソリューションの導入・活用が欠かせません。2018年のテレワーク・デイでは、テレワークに係る実施ノウハウ/ワークスペース/ソフトウェアなどを提供する302団体が「2018年テレワーク・デイズ応援団体」として登録されており、こうした団体・企業が実施団体として参加し率先して取り組んでいるケースも多いことから、参加業種においてこのような結果になったものと思われます。
上記で従業員数1万人以上の団体(企業)が半分以上…と書きましたが、テレワーク・デイには部門単位でも登録・参加できます。全社員ではなく、テレワークに向いている業務の一部部門が登録・参加するケースも多く、それが様々な部門を有する大企業の参加が多い結果につながっているものと思われます。

テレワークに向いている業務とは

デザイナーのイメージ

公式サイトではテレワークの実施形態を「在宅勤務」「モバイル勤務」「サテライトオフィス勤務」「その他」の4つに区分しています。いずれの場合も、普段働いているオフィス以外の場所で、しかも単独で業務にあたるケースが多いため、業務内容によって向き不向きが出てきます。ではどんな業務がテレワークに向いているのでしょうか。

1.1人で完結できる業務

自宅で1人で業務にあたる在宅勤務などを考えると、チームで動かす業務よりも1人で完結できる業務の方が向いています。チームで動かす業務の場合にも、場所や機材などを共有する必要のない業務であることが条件となるでしょう。該当する業務としては、ソフトウェア開発やプログラミングなどのほか、デザイン/ライティングなどのクリエイティブワークなどがあります。実際在宅勤務でこうした業務にあたる社員が「電話がかかってきたり、話しかけられたりするオフィスより集中できて、かえって効率が上がる」と前向きに評価するケースも少なくないようです。

2.リスクの少ないデータを扱う業務

個人情報保護などセキュリティに敏感な今日、万一重要データが漏えい・流出するような事態は絶対に避けなければなりません。セキュリティがしっかりしていてガードの堅いオフィスと異なる環境であること、社内と通信でのデータのやりとりが発生することなどを考慮し、よりリスクの少ない情報を扱う業務を選ぶべきです。たとえば、インターネット上の公開情報を集めて特定テーマの文書や資料を作成するといった業務が該当します。

3.オフィス外での活動がメインの業務

自宅で業務にあたる「在宅勤務」に対し、業務時間の大半を定期的にお客様に会いに行くなどオフィス外で活動する業務ではすでに「モバイル勤務」が広く普及しています。ただこうした業務でも、終業時にオフィスに戻り日報を作成・提出するのがマストとなっている企業も少なくないようです。直行・直帰ができるような代替策を用意することで通勤時間のムダをなくすこともテレワークの1つです。営業職や機器のメンテナンス・サービスなどがこれに該当します。

ICT環境の整備がテレワーク成功の近道!

テレワーク環境整備のイメージ

我が社もテレワークを…となった時に欠かせないのが、テレワーク環境の整備です。総務省による「情報システム担当者のためのテレワーク導入手順書」では、テレワークに適した「端末」「ネットワーク」「セキュリティ」などの整備のほか、「コミュニケーションツール」「労務管理ツール」「情報共有ツール」といったICTソリューションの導入・活用についても体系的に紹介しています。
テレワークに向いている「1人完結型業務」よりもチームで動くコラボレーションワークのウェイトが圧倒的に高い今日、テレワーク導入でもビジネスのスピードを落とさないためにも、ワークフローやグループウェアなどICT環境の整備は不可欠と言えるでしょう。

おすすめコラム

  • ワークフロー導入による”業務効率化”のカギを握るシステム連携をどう実現するか!?

    ワークフロー導入による”業務効率化”のカギを握るシステム連携をどう実現するか!?

  • 「働き方改革関連法案」成立で“残業”が変わる?覚えておきたい3つの数字

    「働き方改革関連法案」成立で“残業”が変わる?覚えておきたい3つの数字