Notes移行を阻むワークフロー問題の解決策とは

コラム

ワークフロー 移行 Notes

Notes移行を阻むワークフロー問題の解決策とは

INDEX

    社内も社外も技術者不足が深刻化

    グループウェアの先駆けとして1989年に登場し一世を風靡した「Notes/Domino」。IBMによる買収(1995年)を経て名実ともにビッグネームとなり、国内においても業種/規模を問わず多くの企業で導入されている。その人気の秘密は、メールや掲示板などグループウェアとしての側面と、業務アプリケーションを容易に開発できるプラットフォームの側面を持ち合わせている点にある。独自のスクリプト言語によるカスタムアプリケーション開発のために、導入企業や導入を提案するSIerにおいてNotes/Dominoの技術者が大量に育成され、企業ITを支える花形的存在となっていた。各社が業務アプリケーション開発にいそしんだ結果、数百、規模によっては千を越える業務アプリケーションを運用する企業も少なくない。
    だがその後クラウドの波に押され、オンプレミスのNotes/Dominoはレガシーの象徴になっていく。今や企業ITにおける花形はクラウドであり、さらにIoTやAIであり、すべてオープンな技術で適材適所つながる世界だ。こうしたなか、かつてNotes/Dominoで業務アプリケーションを大量生産した技術者たちのリタイアが進み、残された業務のブラックボックス化の問題が顕在化している。「業務変更にあわせて改修したいが、分かる人がいない」といった事象があちこちで発生し深刻なトラブルになっているのだ。団塊世代が一斉にリタイアした2010年を経て次の団塊ジュニアリタイアに向けて時計が進む今、Notes/Domino移行のための時間はそれほど残されていない。

    コストやセキュリティの課題も移行を後押し

    インターネットの商用サービスが米国ではじまったばかり、クラウドの“ク”の字もなかった時代に登場し、爆発的にヒットしたNotes/Domino。現在ユーザ企業が抱える課題は技術者不足だけではない。

    オンプレミスシステムの負担・負荷
    Notes/Dominoはオンプレミスで導入され、そのまま運用されているケースがほとんどと思われる。業務アプリケーションごとにNotesデータベースが用意されるため、数百規模の業務を動かしているケースでは、相応のサーバ/ストレージ規模になり、日常的な運用管理はもちろん、数年サイクルのハードウェアリプレースなど、コストと工数の負担がのしかかる。クラウドサービスに移行すれば、インフラの運用管理から解放されるだけでなく、コスト削減も見込める。

    サポート切れによるセキュリティリスク
    現在、IBMに代わり、インド系HCL Technologiesから提供されているNotes/Domino。過去のバージョンの多くはすでにサポートを終了しており、サポート継続しているのは2013年3月12日リリースのV9と2018年10月10日リリースのV10のみ(いずれもサポート終了時期は未定)となっている。コスト増の回避や互換性の懸念などから、サポートの切れた古いバージョンを利用し続けている企業も多く、こうしたケースではセキュリティリスクが懸念される。

    業務ごとの仕組みでデータ活用が進まない
    前述の通り、Notes/Dominoでは、開発した業務アプリケーションの数だけNotesデータベースが生成されるが、古いバージョンでは横断的なデータ検索ができず、データ活用が著しく制限される。サードパーティのツールを導入することで解決できるが余計なコストが発生する。昨今のDXブームでデジタル化&データ活用に取り組む企業にとっては足枷となる。

    このように様々な課題に直面するNotes/Dominoユーザの多くは、もはや、移行するかどうかではなく、いつ移行するかという状況にあると言えよう。

    最大の難関はワークフロー

    グループウェアの側面と、業務アプリ開発プラットフォームの側面を持ち合わせたNotes/Dominoだが、そのカバー領域の広さ故に、移行を検討してはあきらめて…を繰り返している企業も少なくない。すべてをひとつのソリューションで代替できれば理想的だが、Notes/Dominoで作り込んだ業務に1製品で対応するのは難しい。たとえばMicrosoft 365(旧Office 365)などは、Notes/Dominoとほぼ同じ領域をカバーしているが、業務アプリケーションについて、細かな部分を詰めていくと要件を満たさないケースが多い。特にワークフローにおいて、複雑なフロー設計や細かなアクセス制限、Notes/Dominoで作り込んだボタン動作などUI/UXの再現などができない場合が多い。このようなケースでは、グループウェアをMicrosoft 365に移行したうえで、ワークフローについては別途、個別要件を満たす専用のソフトウェア/サービスを導入し、組み合わせて(連携させて)利用する必要がある。

    Notes/Domino移行のポイント

    ここまで、Notes/Dominoの課題(移行が求められる背景)について考察してきたが、最後に、クラウド時代・DX時代に向けた最適化で難関となる、ワークフロー移行のポイントをまとめておきたい。

    ポイント①“To-Be”を追求しクラウド型グループウェアに移行
    ワークフローは個別企業の業務に深く根付いた仕組みだけに、最初から100点満点を目指すのではなく、本来どうあるべきか(To-Be)をしっかり検討し、必要に応じ業務を見直すことで、クラウド型グループウェアひとつで代替できないか検討してみるべきだ。クラウド型グループウェアのワークフロー機能で実現する場合は、Power Automateなどを利用し、Microsoft 365の範囲で実装する方法もある。

    ポイント②譲れない“As-Is”はワークフロー専用ツールで補完
    とはいえ、エンドユーザ向けWebアプリケーションなど、細かなUX/UIをできるだけ忠実に継承したいというニーズもあるだろう。こうしたケースについては、細かなニーズに対応できるワークフロー専用ツールを導入し組み合わせて利用すればよい。大量の業務アプリケーションを運用する企業にとって欠かせないNotes/Dominoの「ビュー機能」についても、これに準ずる機能を搭載するワークフローツールを選定すれば問題ない。

    ポイント③上記2つをワンストップ対応できるベンダを選定
    結果的にクラウド型グループウェアとワークフロー専用ツールを組み合わせて導入・利用する場合も、これらをワンストップ提供するベンダを選定したい。両者の連携についてスムーズな対応が期待でき、問合せ対応で“たらい回し”される心配もない。アセスメントサービスで企業のニーズをしっかりヒアリングのうえ、As-Is/To-Beを踏まえた最適な提案をおこなってくれるベンダが理想的だ。

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